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不動産買取 完全ガイド

不動産買取の完全ガイド
——仲介との違い・相場・業者選びを宅建業者が解説

買取と仲介の違いから、買取相場の決まり方、悪質業者の見分け方まで、宅地建物取引業者が実務目線で網羅的に解説します。マンション・戸建て・土地、物件種別ごとの判断軸も含めて。

最終更新:2026年5月14日|監修:澁谷 律(宅地建物取引士)

この記事の結論

  • 不動産買取は「業者が直接買主になる方式」。仲介と違い、内覧不要・最短2週間で決済可。価格は市場の60〜80%が目安
  • 買取相場は「出口価格 − リフォーム費 − 保有コスト − 業者粗利(20〜30%)」の逆算で決まる
  • 急ぎ売却・プライバシー優先・訳あり物件・残置物多数の案件で買取が有利。立地良好・新しい物件は仲介が有利
  • 業者選定は「宅建業免許番号 / 誇大表現の有無 / 書面提示の丁寧さ / 複数業者の相見積もり」の4点で
  • 悪質業者の典型:査定価格を釣り上げて契約させ、後から減額交渉する手口。書面確認が最大の防御

目次

  1. 1. 不動産買取とは
  2. 2. 買取と仲介の違い
  3. 3. 買取相場の決まり方
  4. 4. 物件種別ごとの判断軸
  5. 5. シーン別:買取が有利なケース
  6. 6. 買取の流れ
  7. 7. 業者選びの4つのチェック
  8. 8. 悪質業者の見分け方
  9. 9. よくある質問

1. 不動産買取とは

不動産買取とは、不動産業者(買取再販業者)が物件を直接買い取る取引方式です。一般のエンドユーザー(個人購入希望者)へ売却する「仲介」とは別のチャネル。

買取業者の事業モデル

  1. 物件を市場価格より安く仕入れる(買取)
  2. リフォーム・修繕・再生工事を実施
  3. 市場価格で再販
  4. その差額が業者の利益

そのため、買取価格は市場価格より低くなりますが、売主はスピード・確実性・プライバシー保護のメリットを受けられます。

2. 買取と仲介の違い

項目買取仲介
価格市場の60〜80%市場の90〜100%
スピード最短2週間〜1ヶ月3〜6ヶ月
確実性査定で確定買主次第(不確定)
内覧不要(査定1回)複数回必要
仲介手数料なし売却価格の3%+6万円
残置物そのまま可原則撤去
近隣バレなし広告・内覧で発覚
瑕疵担保責任免除可能負担あり

3. 買取相場の決まり方

買取業者は以下の計算式で買取価格を決定します:

買取価格 = 出口価格 − リフォーム費用 − 保有コスト − 業者粗利

各要素の解説

  • 出口価格:再販時の想定売却価格。市場の取引事例・路線価から算定
  • リフォーム費用:マンションで300〜800万円、戸建で500〜1,500万円が目安
  • 保有コスト:仕入から再販までの固定資産税・管理費・金融コスト(年間数十万円〜)
  • 業者粗利:通常20〜30%、最低でも100〜200万円

複数業者で査定を取り、最も大きな差は「出口価格の見立て」にあります。エリア・物件種別を熟知した業者ほど高値査定を出す傾向。

4. 物件種別ごとの判断軸

マンション買取

築古マンション・郊外マンションは仲介で売れにくく、買取が現実的。築浅・好立地は仲介が有利。スター・マイカ等のマンション特化買取業者が高値傾向。

戸建て買取

築古戸建ては解体orリフォーム前提の買取が主流。地方戸建てはカチタス等の地方特化業者が有力。首都圏の築古戸建ては中古再販ニーズが高く、買取相場も底堅い。

土地買取

更地は仲介でも比較的売りやすい。古家付き土地は解体費用込みで買取が便利。市街化調整区域は買い手が限定されるため、専門業者が必要。

1棟アパート・マンション

買取業者というよりも、不動産投資家・専門業者が買主になるケース。健美家・楽待掲載業者や、投資家ネットワーク経由が現実的。

5. シーン別:買取が有利なケース

  • 急ぎ売却:転勤・離婚・任意売却で時間がない
  • プライバシー優先:離婚・債務問題で近所に知られたくない
  • 築古・要リフォーム物件:仲介では成約困難
  • 訳あり物件:事故物件・再建築不可・共有持分など、 訳あり物件売却ガイド参照
  • 残置物多数・遠方物件:相続案件で多い、 相続不動産売却ガイド参照
  • 住宅ローン滞納・任意売却:競売回避が最優先、 任意売却完全ガイド参照

6. 買取の流れ

  1. 問い合わせ・査定依頼(フォーム・電話)— 1日以内に業者から連絡
  2. 机上査定(書類ベース)— 概算価格の提示まで1〜3日
  3. 現地査定(訪問)— 物件確認・確定価格提示まで1〜3日
  4. 売買契約— 価格・条件で合意したら契約締結
  5. 決済・引渡し— 契約から決済まで2週間〜1ヶ月

査定〜決済まで最短2週間で完了するケースもあります。

7. 業者選びの4つのチェック

  1. 宅地建物取引業免許番号を会社情報・契約書で確認
  2. 「絶対」「最高額」「No.1」等の誇大表現を使う業者は避ける
  3. 書面提示の丁寧さ(買取価格・諸費用・引き渡し時期・残置物の取り扱い)
  4. 最低3社で相見積もり(業者間の評価差が大きいため)

8. 悪質業者の見分け方

  • 査定価格を釣り上げて契約させる:契約後に「想定外の修繕が必要」等の理由で減額交渉してくる
  • 契約を急がせる:「今日中に決めないと値が下がる」等の煽り文句
  • 書面化を渋る:見積もり・スケジュール・条件を口頭でしか説明しない
  • 違約金条項が極端に重い:売主側の解約に過大なペナルティを設定
  • 免許番号が確認できない:無免許営業・他社名義の借用など

ラスエステートは サイト運営方針・中立性宣言 で上記の手口を明確に排除しています。

よくある質問

Q. 買取と仲介、どちらが得ですか?

立地・物件状態・売主の状況によります。立地が良く・新しく・時間に余裕がある物件は仲介が高値で売れる可能性が高いです。一方、築古・訳あり・急ぎ売却・プライバシー優先のケースでは買取が有利になります。一般的には買取価格は市場価格の60〜80%、仲介は90〜100%が目安です。

Q. 買取査定はなぜ業者によって価格が違うのですか?

業者ごとに「出口価格(再販時の想定売却価格)」「リフォーム見積もり」「業者粗利の取り方」が異なるためです。同じ物件でも500万円〜1,000万円の差が出ることもあります。最低3社で相見積もりを取って比較することを強く推奨します。

Q. 買取は税金がかかりますか?

売却益(譲渡所得)が出れば譲渡所得税の対象です。所有期間5年超なら長期譲渡(税率約20%)、5年以下なら短期譲渡(税率約39%)。マイホーム売却なら3,000万円特別控除、相続物件なら空き家特例も活用可能。詳細は税理士へご相談ください。

Q. 買取の流れと所要期間は?

問い合わせ→机上査定(1〜3日)→現地査定(1日)→買取価格提示→契約→決済の流れで、最短2週間、通常1ヶ月程度で完了します。残置物処理や登記の手続きで延びる場合もありますが、仲介の3〜6ヶ月と比べると圧倒的に早いです。

Q. 買取保証付き仲介とは?

「最初は仲介で売り出し、一定期間内に売れなかったら業者が買取保証する」サービス。仲介の高値狙いと買取の確実性を両立する選択肢です。ただし、買取保証価格は通常の買取より低めに設定されることが多く、業者選定が重要です。

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この記事の監修者

澁谷 律(しぶたに りつ)

宅地建物取引士。ラスエステート株式会社 代表取締役(東京都知事(1)第111381号)。 フリークス株式会社 代表取締役。 不動産投資家・宅建業者・買取再販事業者として、売主・買主・業者の三つの立場から不動産取引に関わる。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の取引判断・法律判断を保証するものではありません。 具体的なご相談は、宅地建物取引士・弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。 記事内容は最終更新時点のものであり、法令・市況の変動により実際と異なる場合があります。